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07/26/2006

sound trip#1_water drops Live Report!

2006年7月15日(土) ここgift_labで、
sound trip#1_water dropsのLiveが行われました。

とてもありがたいことに今回は、sound trip初回であったにもかかわらず、
50人を超えるお申込をいただき、定員35名を超えた時点で
受付をごめんなさいすることになりました。
それでも、当日はまだ昼の熱波がさめやらぬ
この小さなスペースにぎっしり立ち見する状況で、
非常に密度の濃いライブパフォーマンスとなりました。

第1部は3人のインプロビゼーション・セッション。
AsunaさんのオルガンとSASW(m/s)さんが振るわせる長さ約1Mのガラス管とが
共鳴して展開される継続音にveno tagashiさんのギターが切り込む即興ライブ。
やることは当日にならないとわからないという予告の元、決行されたセッション。
音はまぎれもなく'音響系’でしたが、音を出すモノとプレイヤーが一体化した、
非常に身体的なバイブレーションに充ちたスリリングなライブとなりました。

第2部は3人がひとりずつ、今回のテーマ'water drops'をイメージした
音楽実験をしてくれました。(リハなし!)

1人めは最新CD「Room Note」を出したばかりのAsunaさん。
「必要なのはお湯とコップです。」その後、スペースを満たしたのは破裂音の波状攻撃。
スペース自体が共鳴箱と化し、全員がはじけ続ける音の宇宙に浸りました。
さて、その刺激的かつ快楽的な音の正体は?
ここに掲載したライブ実況写真の中に答えが..
この印象的な音のサンプリングが2部の通奏音となりました。

2人めはメディアアーティストでもあるSASW(m/s)さん。
水を満たしたフラスコ状の器にマイクを沈め水の振動音を拾い、もうひとつの
まったく同じ状態の器の中の水と共鳴させるというもの。それは1部にも使用された
1対のガラス管をスピーカーとして伝音されました。マイク水浸の事故発生のため
予定通りの音ではなかったということでしたが、ガラス管の中の空気の振動音、
フラスコの中の水の振動音のレクチャーが展開し、皆熱心に聞き入っていました。

3人めはveno tagashiさん。自身のCD「New Glass」でも聞くことのできるグラスハープ。
3種類の形のちがうグラスに水を満たして、縁をそっとこすることで発生する
驚くほど透明な音色。ときどき水の量を替えながら奏でられるグラスの音楽。
最前列の参加者も飛び入りで、彼の指導で即興演奏というワークショップ的展開も。
1部のギター同様、音を出すものと鳴らすものが融けあった、音に愛された音。

初めてのsound trip_Liveは実験的なコンテンツながら、
演奏者も享受者も音が生まれる楽しさをシェアした興味深いライブとなりました。
すべてが即興というシビアなプログラムに驚異的にクリエイティブに反応してくださった
3人のアーティスト:Asunaさん、SASW(m/s)さん、veno tagashiさん、
water drops、実験というキーワードだけで、すばらしいアーティストコーディネートを
してくださったyoyoさんに、この場を借りて深く感謝します。

PAだけでなく遅くまでいろいろ奔走してくれた寺田くん、
いっしょに現場を仕切ってくれたKODAMAさん、
すてきなフライヤーをデザインしてくれた青山さん、
実況録画で活躍してくれた小松音響研究所チーム、
ground2のみんな、ほんとにありがとうございました。

さて、次回は冬の予定。
何の音になるかはお楽しみに。

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