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02/01/2011

クスノキの前のお仕事 -その後-

だいぶ間が空いてしまいました。。

最近はほとんどtwitterをやっています(アカウントはgift_gtです、よろしければfollowを。)
そちらの方が肌に合い過ぎていて、blogというスケールで書く事すら出来ていない文章力の無さに
我ながらがっかりしています。
本来、このブログでは、gift_labというスペースを見ていただいている方には見えてこない、
別の面を紹介していけたら、というのが目的だったのですが。。
変にそこにこだわりすぎず、いろいろとアップしていこうと思います。

とはいっても、前回のクスノキの前のお仕事はどうなったか?ということを放っておくのも
なんなので、そちらのことについて先ずは書こうと思います。

文京楽器さんという、半世紀以上の歴史を持つ弦楽器専門店さんが既存店舗から2年半だけ移転して
営業する仮店舗、を手がけました。
場所は文京区本郷。
ストラディバリをはじめとする名器なども取り扱いながら、オリジナルの弦楽器も作っています。

そして、クスノキを振返るとあるのが、この物件でした。
 
樹齢600年の木のおかげでマイナスイオンが出ている気さえする、良い環境です。
(右の写真の奥にちらっとクスノキが見えます)
全面ガラスのシンプルな区画。オープンなだけに間仕切るのが難しいこの空間をどう活かすか。
仮店舗を通して、次期新店舗へ向けての明確なステップにしたい。
しかし、極力無駄な出費はさけたい。(当然ですね)
とはいえある程度バランスよく品の良さが伝わる空間にしたい。。

などいろいろと落し込むべきポイントを鑑みつつ。

結果、このようになりました。

ちょっと分かりにくいですが。左隅のエントランスから中に入り、入り口を振返ると、

こんな感じ。

実はこのハの字状の曲面、右側は既存の建築の躯体壁の形そのままに、塗装だけ施したものです。
それに合わせて左側の曲面の壁だけ新しく対称形に立てました。その裏側は真鍮で店名の入った
ショウウィンドウスペースになっています。(上の写真でハープが飾ってあるところです)

最初、この扉が端っこに一枚だけポツンという感じだったので、きちんと空間の一部として
無理なくダイナミックに見せようとした結果、この形になりました。

そしてそのまま左へ振返るとこうなります。

什器などは、既存のものを活かしつつ、補修したり、空間に合う施しをしました。

さらに奥へ進みます。

全面連続のウィンドウなので、仕切らずオープンさを保ったまま、そのウィンドウと壁との
距離の取り方だけで自然とエリアが変わるように意図しています。
手前の赤い壁面のエリアはアンティークを中心としたコーナー。(そしてこの'箱'の中は
試奏室になっています)

一番奥は、工房とウェイティングラウンジ。左の壁には工房の窓。外からも様子がうかがえます。

スタッフの方々はとても良い方達で、クスノキに負けじとこの場の心地よさを作っています。
お近くを通る際には、興味ありましたら是非立ち寄ってみてください。

文京楽器HP
http://www.bunkyo-gakki.com/